レーシック手術は病院とクリニックでは、どっちがいいのか?

日本では1998年にレーシック用のレーザー装置が厚生労働省に認可されて、レーシック手術による視力回復が一般人の間でも行われるようになりました。
といっても、当初は両目で100万円という高額手術だったため、一部のお金持ちだけができる視力矯正手術でした。
その後、2000年代半ばから美容クリニックがレーシック業界に参入し、手術数が一気に増加しました。
その結果、価格競争が起こり、2013年現在では6万円〜35万円ほどの価格帯でレーシック手術ができるようになっています。
この価格の差を生んでいるのが、「装置の性能」と「個人差に対応するカスタム」によるものです。
さて、さきほどレーシック手術の装置には大きく分けて2種類あると説明しましたが、この装置は1台4000万円ほどと言われています。
2種類の装置を両方所有するとなると8000万円ほどかかります。さらに、フェムト秒レーザーがある部屋は24時間20度に保たなければならず、その光熱費は年間2000万円ほどと言われています。
さらに、装置によっては手術数に応じたライセンス料金がかかる場合もあります。
そして、当然ですが医師の給料も支払う必要があります。院長クラスの年収は3000万円、一般クラスの医師でも1800万円ほどの年収と言われています。
つまり、こういうことです。レーシック手術を継続的に提供していくには、医療機関側もそれなりの資金が必要だということです。
そして、資金難でレーシックから撤退する医療機関が相次いでいます。
特に大学病院は美容クリニックにように大々的に広告を打つことができず、手術数を増やせずに採算割れし、撤退しているところが多いです。
比較的資金に余裕があると言われている美容クリニックでも合併や店舗縮小が進んでいます。
たとえば、2011年12月に神戸クリニックと神奈川アイクリニックが合併し、神戸神奈川アイクリニックとなりました。
そして、神戸神奈川アイクリニックは2013年には横浜院を閉鎖しています。
美容クリニックの合併、店舗縮小の背景にはレーシック手術する人の数が減っていることがあります。
レーシック手術をする人は2000年からどんどん増加し、2008年をピークにその後は減少しています。
2008年は約45万件ほどあった手術数が2012年には約20万件と半減しているのです。
アメリカではレーシックは安全な治療として認知され、手軽な視力矯正手段とされていますが、日本ではまだそのような認知はされていないようです。
手術数は減少、撤退する病院の増加、合併・店舗縮小・・・つまり、レーシック業界の市場規模は縮小傾向にあるのです。
もし、自分が手術をした病院がレーシックから撤退してしまったら?
もし、自分が手術をした美容クリニックが倒産してしまったら?
そうなってしまったら、その後の保証を受けることができません。数年後に何かトラブルが起こった時にも、相談することができません。
ですから、レーシック手術を受ける場合は、なるべく手術数が多い業界大手の会社を選ぶことをオススメします。
手術数が多いということは儲かっているということです。儲かっていれば倒産することはありません。
仮に、業績が悪くなっても、神戸クリニックと神奈川アイクリニックのように合併して、その後も保証が受けられます。
そう考えると、レーシック手術は撤退が相次いでいる病院よりも、潤沢な資金が持っている美容クリニックがオススメということになります。
そこで、次のページではオススメのクリニック4社を徹底比較したいと思います。